嗚呼、刀葉林

読んだ本とフリゲについて、書いたり書いてなかったり。

不安の病(2009)

 年を食ってから気付いたのだが、私は因果関係が大好きだ。因果関係を解説している本はのめり込むように読んでしまうし、その法則が当てはまるものを見つけると興奮を通り越してエクスタシーを感じる。

 というのは言い過ぎた。

 自然も人間も経済も何もかも因果関係。一神教への信仰心が全くないのは因果関係の法則に乗っ取っていないからだろう。まあ、私が疑い深すぎるのかもしれないが。

 さて本書も終始、因果関係が記されている。過剰に不安が湧く仕組みはもちろん、そこから起こる体の反応、言動、行動…。私が幼少期から他者と距離を取りたがるのは「回避行動」で、目を合わせないのは自衛のための「安全行動」。不安を回避すればするほど不安は増加し、克服の難易度があがっていってしまう。

 何気ない言動の原因が不安だったなんて!という驚きと感動。所詮人間は服を着た猿。体は電気信号で動いている。

 幽霊の正体見たり枯れ尾花。

 あれ、なんの話だっけ?