嗚呼、刀葉林

読んだ本とフリゲについて、書いたり書いてなかったり。

はじめての認知治療(2011)

 いつも思うのだが、健康的な精神状態ってどんな感じなんだろう?

 自分は物心ついた時から不安と共にあり、今日まで不安障害のエリート道を突っ走ってきた。ゆえに健康な精神状態が分からない。ほぼ毎日ぐっすり眠れて、目覚めスッキリ、悩みがあっても寝れば、食べれば忘れてしまう…。そんなギャグマンガのキャラクターみたいな精神が本当に存在するのか。人間ってそんな単純なもんじゃないだろう?という考えがゆえに(2回目)不健康なのかもしれない。

 人として生を受け、今日までなんとか人間社会を生き抜いてきた。その中で当然健康的な人との接触はあった。その都度感じたのは理解のしがたさだった。

 どうでもいい場面での建前、場違いな本音の吐露、どうでもいいことを大真面目に語り、些細なことに執着する…。本能と理性、「冷静と情熱のあいだ」が複雑に入り混じった世界を、どうやら人は疑うことなく、当然のように受け入れ、朗らかに生きている。かと思えば、急にマカロンが食べたいと言い出したり、一緒に踊りましょうと誘ってきたりもする。

 乱心しているのは、どっちだ?

「いいえ、泣くというより、……だめね、人間も、ああなっては、もう駄目ね」

引用:人間失格

 関係ない話をしてしまった。関係なさすぎて(?)人間失格のマダムまで召喚してしまった。

 本の内容はタイトル通り、精神疾患における認知の歪みを治す方法が書かれている。自動思考(無意識に浮かぶ感情や考え)を見つめ直し、現実と比較して認知のゆがみを直す。

特徴的な認知の偏り

  • 思い込み、決めつけ
  • 白黒思考
  • べき思考
  • 自己批判
  • 深読み
  • 先読み

 この記事の前半は見事に認知の偏りを表現していますね。生きるって、もっと曖昧、なあなあでええんかのう…。