嗚呼、刀葉林

読んだ本とフリゲについて、書いたり書いてなかったり。

からだの無意識の治療力 身体は不調を治す力を知っている(2019)

 精神病を治療するのに精神のアプローチだけでなく、体からもアプローチしようよという内容。著者曰く、文明が進み、体を置き去りにした結果、起こったのは精神病の多発ではないか?

 この主張に納得したのは自分が不安障害持ちだからだ。不安障害とは不安や恐怖感を感じやすいため、日常生活に支障をきたす精神病だ。切符をなくす、買い物袋を置き忘れる、鍵をなくす、数秒前触っていたものが行方知れずになる、生傷が絶えないのに気付かないなどなど…。これらは全て不安に支配され、体に気が回らなかったからかと、ようやく訳を知る。

 この本をきっかけに自分の体を観察するようになったのだが、私は常に体を強張らせていた。ゲームをしていようが、本を読んでいようが、隙あらば緊張している。頭ではリラックスしているつもりでも体は緊張。寝ている時さえそうで、寝起きは体が痛い。戦中の侍でもないのに24時間、365日戦闘状態。

 精神を病むのは当然である。というか子供の時からこの状態なのによくぞまあ、死なずに生き抜いたものだ。

 対策として意識して体の力を抜くようにしている。これだけで結構楽になるし、プラシーボ効果なのか精神的苦痛も減った。不安がもたげても掌をこすり合わせるなど、皮膚(体)に集中することで思考を停止し、短時間で不安の沼を抜け出せるようになってきた。数日でこれだけの効果があるということは自分に合っているのだと思う。

 他にも第2の脳と呼ばれる腸にも気を配るようにしている。うつ病などで不足しがちなセロトニン(幸せホルモン)の95パーセントは腸で作られているし、二足歩行は走るためで座ると不具合が出てくるとか、運動がいいとか、とにかく、人よ、自然に帰れってことなのか。