嗚呼、刀葉林

読んだ本とフリゲについて、書いたり書いてなかったり。

走れメロス(1988)

 オモコロ「本を読んだことがない32歳が初めて「走れメロス」を読む日」に触発され再読。みくのしんさん(本を読んだことがない32歳)は川の濁流の描写、文体などを味わっていたが、私は一度たりとも描写や文体に感動した覚えがない。

 原因は文を脳内で映像化するタイプだからだと思う。だから、みくのしんさんのように文体に疑問をいだいたり、感動したり、引っかかったりしない。

 みくのしんさんの本の読み方は物語に入り込み、行間を読み、一旦立ち止まって、文と自分の感性が織りなす変化を楽しんでいた。文を映像化する私には到底真似の出来ない芸当だ。

 本の読み方は十人十色。良いも悪いもないが、みくのしんさんの読書は本を余すことなく楽しんでいるようで、とてもうらやましい。

走れメロス

著者:太宰治

発行:1988