嗚呼、刀葉林

読んだ本とフリゲについて、書いたり書いてなかったり。

混ぜるな危険!ロリ×おばあちゃん「コンピューターおばあちゃん」

 忙しい大学生活を送る主人公がバイトに選んだのは新型PCモニター。彼の元に届いたのは右耳に起動ボタン、口が音源、表情がモニターの老婆型PCだった。容姿は完全に老婆、声は主人公が頭を悩ますほど嗄れている。

 決して楽しくないモニター生活を送っていた主人公はある日、先輩からゲームを借りる。生産数の少なさと攻めた内容が話題を呼んだ、伝説的ロリコンゲーム「はれててもおるすばん」。実物に手は出さないロリコンの彼ははやる気持ちを抑え、自前のノートパソコンを起動する。しかしHDDが故障しており、プレイ不可。諦めかけたその時、彼の目に老婆型PCが映ってしまう…。

 R指定のゲームを老婆型PCで遊んだらどうなるか。設定だけで十二分の満腹感。可愛らしい「いらすとや」の画像で何とか全体のバランスが取れているが、ちゃんとしたイラストが用意されていたらトラウマを撒き散らす最悪のゲームになっていただろう。

 作り手さんは地獄と狂気をゲーム化した「兄貴懐妊!」の笹笠さんだ。「兄貴懐妊!」の時も思ったのだが、作り手さんは地獄が好きなのだろうか。はたまた超ド級のドMマッドサイエンティストなのか。

 ゲーム紹介を読んだ時点で地獄を見るのは分かっていた。にもかかわらず、手を出してしまう不思議。不愉快な満腹感に苦しみながら3回連続遊んでしまった謎。

 道徳を説くための地獄絵がどれも生き生きし、絵師の加虐的な喜びと興奮を隠しきれないように、それを見に足を運ぶ人間が後をたたないように、人はみな地獄を愛しているのかも知れない。

コンピューターおばあちゃん

ジャンル:アダルト

推奨年齢:15歳以上

制作:笹笠箕範

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