嗚呼、刀葉林

読んだ本とフリゲについて、書いたり書いてなかったり。

共感障害「話が通じない」の正体(2019)

 終始バタバタ、がに股で乱暴に歩き回る音が聞こえてくる本だった。

「最近、ネットが普及して直接的なふれあいが減って、共感能力が低い人が増えたような気がするよね」な内容だと思っていたら、自閉スペクトラム※による自閉スペクトラム本だった(偏見すまん)。

※「自閉スペクトラム症(Autism Spectrum Disorder: ASD)」は、対人関係が苦手・強いこだわりといった特徴をもつ発達障害の一つです。

引用:子どもの自閉スペクトラム症 | すまいるナビゲーター | 大塚製薬

 59年、自閉スペクトラムだと気付かず生きてきた著者。親や周囲を含む理解者に囲まれ、比較的恵まれた環境にいたためか、自由奔放で自信にあふれている。自閉スペクトラムの自覚も薄いように感じた。

 自覚が薄いからなのか主張が非常に強く、客観的な視点が少ない。数少ない反対意見や客観的な内容も過剰反応し、なかったことにしてしまうので読んでいて疲れてしまった。本において、こういう体験をすることはめったにないので逆にラッキーか(?)。

「自閉スペクトラムは話を聞いていないと勘違いされがちだから、パフォーマンスとしてメモを取る振りをしよう」「自閉症は閉じこもっているんじゃなくて、感覚などが開きすぎて辛いのだ」など、竹のように主張が独立、乱立し、まとまりがなく、終始何が言いたいのか分からないままだった。

 わしの地頭の悪さのせいかもしれん。