嗚呼、刀葉林

読んだ本とフリゲについて、書いたり書いてなかったり。

落とし屋・麒麟

novelgame.jp

 このゲームの主人公は顔も台詞もない、いわゆる無個性主人公なのだが、自分との乖離が大きく戸惑った。理由は明かされていないが、主人公は人を呪いたくて仕方ないらしい。対してプレイヤーの私は触らぬ神に祟りなし精神なので、どうしても途中で呪いを諦めてしまう。

 ストーリー上、何が何でも人を呪う選択をしないと、本編にたどり着けない。最終的に私が折れ、呪うことに決めたが、結果として主人公自身が呪いにかかってしまった。

 言わんこっちゃない。

 呪いを解くことができるという落とし屋・麒麟は飄々とした成人男性だった。彼の実家は寺らしいのだが、仏教の開祖ブッダは他者へ危害を禁止している。それなのに何故、呪いに関わる職についているのだろう?兄が寺を継いでいると言っていたので、兄はご祈祷など表面を、弟は呪いなどの裏を背負う宿命を定められた家系なのか?謎が多いので妄想が広がる。

 一つ確かなのは主人公も麒麟はろくな死に方をしないだろうなあということ。恨みつらみは中毒性のある毒で、麻薬並みに心身を駄目にすると私は思います。