嗚呼、刀葉林

読んだ本とフリゲについて、書いたり書いてなかったり。

超ヤバい話 地球・人間・エネルギーの危機と未来(2017)

 海外で研究員をやったり、広島で大学教授をやるくらいなのだから著者の長沼毅教授は頭がいいはずだ。だが頭が良すぎるがゆえにぶっ飛んじゃっている人がいる。教授は完全にぶっ飛んじゃっている人だ。

 この本の最終章は「生物学者が見る『人間』」が展開され、教授は「未来のヒューマン、チチメン」について語る。

「カンガルーケア」、お母さんと赤ちゃんがスキンシップによって愛情を育む愛の起源説的な話があって、これがほ乳類の特徴だと言いましたが、残念ながら、ほ乳類でも半分しかこれを享受できない。オスはこの喜びを受けられないのです。

(略)

戦争を起こすのはたいがい男です。それもたぶんカンガルーケアの喜びを知らないせいだと思います。だから今度、世界平和を本当に実現するんだったら、男もおっぱいをあげるように遺伝子のスイッチを外すとか、入れるとか、そうすることによって、イクメンをはるかに超えた「チチメン」をどんどんつくっていって、男にもカンガルーケアの喜びを共有してもらう。そして暴力性、狂暴性を減らして、世界平和を実現させようというのが私のいまの野望であります。

引用:超ヤバい話 地球・人間・エネルギーの危機と未来

 男性でも遺伝子のスイッチさえ入れれば、授乳ができる。事実だけを述べるのでなく、それを実際にやっちゃおうぜと提案する教授はどっからどう考えてもぶっ飛んでいる。実際問題、授乳したい男性はいるだろうし、育児負担を考えると男性にも実用的なおっぱいを持っていただくのは良いことである。

 チチメンを育児から離れて考えるとおっぱいの価値観が変わり、大きな胸を強調した男性のポスターが性的搾取だと問題になったり、男性への性的嫌がらせの増加、男性ブラジャーの企業のアパレル参戦など、色んな問題が乱立しそうだ。

 男性の暴力性がチチメンで解消されるとは素人目からみても疑問であるが面白いので有志を集めて実験を行っていいと思う。逆に女性は男性パーツをつけると暴力的になるのか実験してもらいたいが、サイコパスすぎるだろうか。どうなんだ、教授の影響で自分もぶっ飛んできた気がする。危ない。