嗚呼、刀葉林

読んだ本とフリゲについて、書いたり書いてなかったり。

これってホントにエコなの?(2021)

 食事から性生活まで人間の生活がいかに環境負荷になっているかが書かれている本。全200ページ以上にもわたり環境負荷と軽減方法、時折つまらない冗談が記されている。エコ入門編に丁度良いが、いかんせん文字が小さいので購入の際は注意されたし。エコをうたっているため、紙、インク、サイズにいたるまで地球に優しいものが選ばれ、とにかくもう、購入するだけでエコった気になれる。

 個人的に驚いた事柄をいくつか。

洗濯するごとに衣類の繊維がマイクロチップとなって流れ出る。

本を1冊作るのに必要な水は約32リットル。

年間100冊以上読む人は電子書籍の方が環境に優しい。

世界全体で見ると識字率が上がっているため新聞を含む紙媒体の需要が高まっている。

1年で1万4000トンの日焼け止めが海に流れている。

イギリスには気候変動を理由に子供を持たない人々の団体がある。

などなど…。

 肉が飼料や放牧に使用する土地などの問題で環境負荷が大きいのは知っていたが、菜食主義も栽培方法や輸送などを考えると環境に優しいとは限らないという。健康志向の人々に人気なアーモンドは1粒栽培するのに3リットルの水が必要で豆類、米も大量の水を使用する。

 SDGsの目標の1つである水。それを大量に使用する米。本書には米をやめろとは書いていないが控えた方がいいのは確かである。しかし米大国の米人間である日本人は米の摂取を減らせるだろうか?

 日本のありとあらゆる食べ物は米に合うように開発されたといっても過言ではない。「ごはんがすすむくん」は最たる例だろう。長い年月をかけ、先人達が苦労して作り上げた米にマッチするおかず。先人達の努力を無下にしないためにも俺は世界を敵に回しても米を食い続ける所存だ。

 炊き立てのご飯のように熱くなってしまったが、と書きかけて我に返り、農林水産省のサイトへ飛んだ。

【米の消費動向】
米の1人当たりの年間消費量は、昭和37年度をピークに減少傾向となっています。
具体的には、昭和37年度は118kgの米を消費していましたが、平成30年度は、その半分程度の53.5kgにまで減少しています。

出典:農林水産省Webサイト(米の1人当たりの消費量はどのくらいですか。:農林水産省)

  俺1人なら、ごはんがすすんでも問題なし(?)。