嗚呼、刀葉林

読んだ本とフリゲについて、書いたり書いてなかったり。

9割の人間は行動経済学のカモである 非合理な心をつかみ、合理的に顧客を動かす(2014)

人間は無意識のうちに非合理な行動をとってしまう。その理由や仕組みを知ることによって、自分にとってのベストな判断を選ぶことができるからだ。

引用:9割の人間は行動経済学のカモである 非合理な心をつかみ、合理的に顧客を動かす

 ソーシャルゲーム、AKB選挙、ポイント、無料お試しセットなど、この世に張り巡らされた欲望の罠の仕組み、回避方法を教示してくれる本。専門用語が多々出てくるが内容自体は難しくなく、文章も読みやすい。明日から使える実用書である。

 1つ問題点をあげるなら終始、何の引っ掛かりもなく読めたことだろうか。これは100パーセント自分に非であるので、以下は完全に蛇足である。

 良い本の条件は色々あるが自分は引っ掛かりだと考えている。太宰も芥川も夏目漱石も内容、文体どれをとっても読みやすいが必ず引っ掛かりがあった。同情、怒り何でもいい。とにかく名作には引っ掛かり、思案の海に誘われるのだ。本を閉じたら「さよなら」とあっさり離してくれないのである。

 翻って本書は本を閉じたら即さよならであった。明日から使える実用書。内容、コスパ、どれをとっても文句なしに良い本なのであるが、どうにもあっさりしすぎていた。普段執着や執念の宿った本を読み過ぎているのかもしれないが、こんなに後ろ髪引かれない本は初めてで非常に困惑している。お菓子の成分表示でさえ「野菜エキス…体によさそうだな」と感情が湧く俺なのだから。

 追記

 この記事は数日前、精神絶不調時に書かれたものである。何を伝えたいのか、さっぱり分からん。支離滅裂すぎて逆に面白いと思い、ほとんど手直しせず出してみた。しんどい時は休め!