ジェノサイドの丘 ルワンダ虐殺の隠された真実 上
発行:2003年
アフリカといえばヨーロッパ、ヨーロッパといえばアフリカの方程式が自分の中で確立されつつある今日この頃。
アフリカのルワンダで起きた歴史的大虐殺をとりあげた作品であるが他人の問題に首を突っ込むとどうなるかがよおおく分かる一冊。
夫婦喧嘩は犬も食わぬのは世界共通。違うか。うん、全然違うわ。
内容が内容でパンチあるエピソードだらけ。中でもとあるイギリス人スピークのフツ族とツチ族の違いの発見のくだりは呆れを通り越して笑ってしまった。
「鼻だっ!」
頭打ったんか。
聖書によると人は神に似せられて作られたわけで、スピークてんてーの外見は…あとは分かるな…?
都市伝説にもならないとんでも説をご本人は大真面目に信じている。過去を現在の価値観で考えるほどお粗末ではないけども、もう本当びっくりドンキー以上のびっくりをもってびっくりした。
鼻の専売特許はクレオパトラじゃないの?
スピークてんてーの暴走は続く。続いて取り出したるは聖書。
「そうか※ノアの呪い。彼らは生まれながらの奴隷なのだ!」
分かったからライオンの腹の中で休め、な?
※ノアの呪い
旧約聖書に収録されているお話。
裸で寝ている父ちゃんを目撃し、それを兄のセム、ヤフェテに話したハム。父ちゃんは激怒し、何故かハムの息子に呪いをかけた。ハムの息子は兄の奴隷に…。
ハムはアフリカ人、セムはヨーロッパ人、ヤフェテはアジア人とされている。
要は奴隷制度肯定のためのこじづけ。
まあ、こんな感じでずっとスピークてんてーいや、ヨーロッパのターン。
その後もヨーロッパだけでなくベイビーアメリカとかがアフリカにガンガン顔を出して、見事にしっちゃかめっちゃかにしていく。人んちを荒らすなよお。
アフリカに限らず世界史って、人類っていつもこんな感じ。進歩無しぇ…。
上があるってことは下もあるわけだけど、現在腹9分目。