嗚呼、刀葉林

読んだ本とフリゲについて、書いたり書いてなかったり。

加門七海の鬼神伝説(2020)

 著者は鬼を心から愛する加門七海氏。

「怖いけど大好き」な鬼の話をする著者は終始暴走気味だ。

 御伽草子酒天童子の描写が気に食わない!から始まり、桃太郎、源頼光渡辺綱など鬼と敵対した者への罵詈雑言、果てには酒天童子へのストーカー宣言…、読んでいて少々疲れてしまった。

 読了後、私の脳内に残ったのは著者のマグマ並みに熱い鬼愛。肝心の鬼神伝説は著者の熱量で蒸発してしまったようである。

以下、著者の愛に圧されながらも取ったメモ

常陸国は古代における蝦夷国の入り口だった。

引用:加門七海の鬼神伝説 p126

また、古代における常陸国は「常世之国」とも見なされていた。

常世」は永久に変わらない聖域で、桃源郷とされる一方、死後の世界・黄泉国とも解釈されている場所だ。

引用:加門七海の鬼神伝説 p126

加門七海の鬼神伝説

著者:加門七海

発行:2020

本体価格:1200円+税