嗚呼、刀葉林

読んだ本とフリゲについて、書いたり書いてなかったり。

やきうのお兄ちゃんの怪談「せや、ひとりかくれんぼでもしたろ」

 このゲームはタイトル通り、ネットを介し広まった都市伝説「ひとりかくれんぼ」を実行した主人公の物語である。一本道ノベルでプレイ時間は20分ほど。

 主人公はネット発祥のキャラクター(?)「やきうのお兄ちゃん」。黄色いカエルのような容姿でエセ関西弁を操る。非常に謎の多いキャラクターだが、ゲーム内では北海道在住で無職、ネットサーフィンをたしなみ、数ある掲示板の中でもホラー系を好んでいる。

 いつものように掲示板を覗いていた彼はふと自分に怪談検証の経験がないことに気付く。そこでネットで有名な「ひとりかくれんぼ」を実行するが…。

 ウィキペディアによると「ひとりかくれんぼ」は近代怪談の1つらしい。またの名を「ひとり鬼ごっこ」。「元は関西地方や四国地方のコックリさんと共によく知られる遊び」と書かれていたが、生まれも育ちも関西の私には初耳だ。

 視覚的な恐怖より、テキストを読ませ、プレイヤーの想像力を刺激し、じわじわといたぶるように恐怖を与えてくるタイプのホラー。残酷な描写があるにはあるが、イラストがゆるいため恐怖はあまり感じない。人によってはゆるいからこそ恐怖を感じるかも知れないが。

 個人的に内容よりも「やきう」の部屋が意外に綺麗だったり、北海道在住だったり(背景に北海道の写真が使用されているだけ)、家に米がある、爪もある、しかもささくれもある事の方が気になった。

 やきうは謎の存在で、というか私が彼の存在を知ったのがつい数ヶ月前なので非公式でも生体を知れるのが嬉しかった。正直ひとりかくれんぼどころではなかった。色々と申し訳ない。

せや、ひとりかくれんぼでもしたろ

ジャンル:ホラー

推奨年齢:15歳以上

制作:やきう

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