嗚呼、刀葉林

読んだ本とフリゲについて、書いたり書いてなかったり。

怒らない練習(2013)

 この本を手に取ったのは妙にむしゃくしゃしていたからだ。両親と喧嘩したわけでも残しておいたピノを妹に食べられたわけでも電車で隣りに座った兄ちゃんが居眠りして船を漕いでいて、何故か私の肩にぶつかってきたわけでもない。ネットにどっぷりつかっている人には耳タコかもしれないが、私は近々生理が来そうなのだ。

 生理前に限らず、精神のバランスが崩れそうになると私は仏教系の本を読む。ブッダの教えはとある精神科医が言っていたのだけど「東洋の心理学」。だから心によく効く。

 怒りや執着、自分の感情を他人に任せるのはしんどい。だから適度に肩の力を抜いて、気楽に穏やかに生きよう。それに感情は自ずから生まれるもんで楽しく過ごすか、イライラしながら過ごすかは自分次第。

 ブッダの教えはこんなだから、そりゃよく効くはずだ。自分の心がけ次第なのだもの。何がすごいって、これを2000年以上前に気づいたことだ。ブッダは地頭がめちゃくちゃ良かったんだろう。なんたって元王子だ。

 この本は怒りのカテゴリー分けから始まり、怒りがいかに人生をつまらなくするか教えてくれる。著者曰く、脳は悲観的で頑固。怒りの正体を知ることで納得し、怒らなくなるとのこと。確かに本を読んだ後、むしゃくしゃは消えていた。

怒らない練習

著者:アルボムッレ・スマナサーラ

発行:2013

本体価格:1300円+税