嗚呼、刀葉林

読んだ本とフリゲについて、書いたり書いてなかったり。

神話に隠されている日本創世の真実(2005)

 太陽神を祀る巫女アマテラスが何故太陽神となったのか、国譲り神話の真相、神と鬼は表裏一体、日本神話に隠された真実を解き明かす!な1冊。

 日本神話は1度読んだきりで、「侵略の正当性を訴えるための物語なのだろうなあ」と退屈だったのを覚えている。

 本書で面白かった国譲り神話について。

 国譲りを強制された出雲の神々の1柱、事代主神(ことしろぬしのかみ)は国を譲り、天の逆手という呪術を施し、海の底へ消えていった。

 また古事記に恐ろしいことが書いてあると著者は語る。

「私の住む場所は、天神の御子が住まわれる天の住居のように宮柱を太くして、高天原に氷木(千木)」を高く立て、祀ってくださるなら、おとなしく出雲にとどまっていましょう」

これで大国主は、おとなしく出雲に住むことにしたという。つまり、これは脅しなのだ。

引用:神話に隠されている日本創世の真実 p150

 出雲の神々の祟り、恐怖は今もなお続き、出雲大社への参拝は贖罪を意味しているのでは?と想像の羽根を伸ばした。