嗚呼、刀葉林

読んだ本とフリゲについて、書いたり書いてなかったり。

あなたとSDGsをつなぐ「世界を正しく見る」習慣(2021)

 著者はフリーランスの国際協力師として日本だけでなく、世界の問題をYouTubeやブログなどで取り上げ、精力的に活動している。以前から著者のYouTubeチャンネルを拝見しており、この本を手に取ったきっかけもYouTubeであった。購入するか否か迷っている人は一度著者のYouTubeチャンネルを覗くといいだろう。

原貫太・フリーランス国際協力師-YouTube 

 本編はSDGsと読者との距離を近づけ、自分事として考えられるように書かれてる。思い込みではなく、データと事実に基づき導き出された現実は決していいことばかりではない。本書でいえばその逆,、目をそむけたくなる事実ばかりだ。

 衣服ロス、水問題、紛争、日本の貧困問題…。

 利便性、安さなどは誰かの犠牲のもとに成り立っている。理解しているつもりだったが、改めて突きつけられると罪悪感と危機感を覚える。

 何かを食べる、服を着る、家電を買う。何気ない行動が誰かを苦しめる原因になってはいないか?この本を読む前と後では世界が変わるは、さすがに言い過ぎだろうか。

 YouTubeにあげられている動画と被っている内容が多く、衝撃度は少なかった。しかし本で理解しきれなければ動画を、動画で理解しきれなければ本で。この柔軟さは現代社会ならではである。